台湾旅行で市内を観光する際の移動手段として、MRT(地下鉄)、タクシー、バス、自転車(Ubike)があります。
また、一般的にバスと言うと、各都市間を結ぶ高速バスと市内を巡回する市内バスがありますが、以下では市内バスについて話を進めていきます。
今回は市内移動の強い味方となる市内バスについて、バスの乗り方、バスの運賃の払い方、バスを使用した時に注意すべきこと、バスの便利な利用方法などを台湾現地から紹介します。
- 台湾での市内バスは、どのように乗ればよいのか?
- 台湾での市内バスの運賃は、どのように支払えばよいのか?
- 台湾での市内バスの料金は、いくらくらいなのか?
- 台湾での市内バスに乗る時に注意すべきマナーは?
はじめて台湾旅行をする方は、上記のような疑問を持っている方も多いと思います。
そこで、今回は台湾でバスの乗車に慣れるまでに1週間くらい必要だった私がバスの利用方法について詳しく解説します。
台湾の市内バスは市民の足?
台湾ではその都市にも市内を巡回する路線バスが各エリアをクモの巣のように張り巡らされています。
そのため、バスを利用すればどこへでも行くことができるはずですが、実は台湾人であってもバスに乗りなれていない人はバスの利用が難しいのです。
実際にバス停でバスが来るのを待っていると台湾人からバスの乗り場所や、目的地へのバスの番号を聞かれることを何度も経験しています。
それくらい、はじめて台湾の市内バスを利用するのは難しいのかもしれません。
ところが、一旦、バスに乗って乗り慣れてしまえば、これ程便利でコスパの高い乗り物はないと気付くはずです。
以下では、台湾の市内バスの乗り方について紹介していきます。
台湾の市内バスの乗り方と降り方
基本的には、日本でも台湾でもバスの乗り方に違いはほとんどありませんので、台湾に特徴的な部分を強調しながら解説をします。
また、バスに乗る時の準備として、悠遊カードがあると非常に便利ですし、お得にバスを利用できますので、コンビニなどで購入しておきましょう。
以下では、悠遊カードを利用した場合のバスの乗り方を解説しています。
台湾でのバスの乗り方
1 バス停でバスを待つ
バス停ではバスの到着時間を電光掲示板で表示していることもあります。
また、各都市によっても異なりますが、多くの大都市では市内バスの到着時刻が確認できるサイトがあります。
2 バス停にバスが近づいてくる
バス停にバスが近づいてきたら、まずバス番号を確認しましょう。
自分が向かいたい目的地のバス番号かどうかをチェックします。
3 バスに向かって手を挙げる
バスの運転手に分かるように、大きく手を上げて、「乗ります」の合図を送ります。
控えめに手を挙げていたり、直前で手を挙げたりすると、スルーされ、止まってくれません。
4 バスがバス停に止まる
バスがバス停に向かってきて、止まってくれます。
バスが確実に止まり、乗降ドアが開くのを待ちます。
5 バスに乗る
バスに乗る前には悠遊カードを取り出しやすいポケットなどに入れておきましょう。
バスに乗客が乗り終わると、すぐにバスはドアを閉めて、走り出します。
そのため、最後にバスに乗った場合は、乗った瞬間にドアが閉まって、急発進するイメージです。
台湾のバスの運転は日本とは異なり、荒い運転をする人が多いため注意。
6 バスの乗降口のカードセンサーに悠遊カードをかざす
悠遊カードをカードセンサーにかざすと、センサーが反応して、通常は緑色のランプが点滅します。
緑色以外のランプが点滅した場合は、何らかの問題が発生しているシグナルです。
悠遊カード内のチャージ残金などが不足している場合が多いです。
7 座席に座る
バス内を見回して、バスの座席が空いていたら、座席に座りましょう。
先述したように、台湾のバスは急ブレーキや急発進をしたりするため、座っていたほうが安全です。
バスの座席が空いているのに、立っていると、運転手から座席に座るように指示される場合もあります。
台湾でのバスの降り方
1 降りるバス停が近づいてくる
乗車中はどこを走っているのかを確認しておきましょう。
降りる予定のバス停が近づいてきたら、座席から乗降口付近に移動しておきましょう。
2 下車ボタンを押す
下車ボタンは「下車鈴」と書かれています。
例えば、「A-B」というバス停があったとすると、目的地Bに行く予定の場合は、バス停Aを通り過ぎたら、直ぐに下車ボタンを押したほうがよいでしょう。
バス停Bで降りる予定で、バス停Bの直前で下車ボタンを押しても、バスの運転手はバス停への車線変更が出来ずに、止まらずにスルーされることが多いです。
3 乗降口のカードセンサーに悠遊カードをかざす
バスを降りる時には乗降口のカードセンサーに悠遊カードをかざします。
ここでも、緑色のランプが点滅するのが正常に精算されたことを示すシグナルになります。
4 バスを降りる
バスを降りる時には、しっかりとバスが止まったのを確認して降りましょう。
バスが止まってから、ゆっくりと座席を立ち、のんびりしていると、降りる客がいないと思われ、直ぐにバスは走り出してしまうことがありますので注意。
台湾各都市の市内バスの運賃・料金
台湾ではバスの運賃の種類は、下記のように大きく2つの区分されます。
- 全票: 大人運賃
- 半票: 子供運賃、高齢者運賃
半票はほとんどの場合は半額と設定されてます。
台湾では現金でバスの運賃を支払う場合は、つり銭は出ませんので小銭を用意しておきましょう。
以下では普通運賃の全票の例で説明していきます。
台北の市内バスの運賃
台北の市内バスの運賃は15元~となっています。
バス運賃は距離に応じて加算されます。
学生や高齢者(65歳以上)の場合、悠遊カード(学生専用、高齢者優遇)の利用でバス運賃料金が2割引になります。
台中の市内バスの運賃
台中の市内バスの運賃は25元~となっています。
バスの運賃は距離に応じて加算されます。
悠遊カードの利用で一回10kmまで無料で乗車できます(複数回の利用可)。
高雄の市内バスの運賃
高雄の市内バスの運賃は一律15元となっています。
台湾の市内バスを利用時の注意点
台湾の市内バスを利用する際の注意点をいくつか挙げておきます。
バスの博愛座
台湾の市内バスの車内で見られる「博愛座」とは高齢者、妊婦の方、身体に障害のある方などが優先的に利用する座席です。
博愛座は主にバスの前方に設置されています。
バスの座席が博愛座しか空いていなかった場合は、利用しても構いませんが、上記のような人が乗車してきた時には席を譲るのが台湾でのマナーです。
バス内の飲食
市内の路線バスの車内での飲食は禁止されています。
法律で禁止されているわけではないと思いますが、バス組合のルール規定で決められているようです。
バス会社によってはバス内での飲食に対して、罰金を設けている場合もあります。
ただし、こっそりとジュースを飲んでいたりする人もいます。
もちろん、バスの乗車時にはドリンクや食べ物を持ち込んでもOKです。
バス内の喫煙
バス内での喫煙は言うまでもありませんが、禁止されています。
台湾では公共の場でも喫煙は全面的に法律で禁止されています。
台湾での市内バスの利用での失敗談
台湾では数え切れないくらい市内バスを利用してきました。
そのため、幾度か市内バスの利用時に失敗をしてしまっています。
以下では、私の市内バスでのミスを挙げてみます。
失敗①‐ バスを止められない
日本ではバスに乗る時に手を挙げる習慣がありませんね。
そのため、初めてバスを利用する時に多い失敗ですが、なかなか手を挙げられないのです。
手を挙げられない理由は、間違ったバスを停止させたらどうしようという感情があります。
また、眼鏡やコンタクトレンズを忘れた時には視力が悪いと、バスの番号が見にくいという理由。
また、バス停近くにトラックなどが止まっていると、バスが近づいてきたのも見えない場合もあります。
躊躇なく手を挙げてバスを止められるようになるまで、1週間くらい必要でした。
失敗②‐ 逆方向のバスに乗ってしまう
通常、バス停は両斜線に向かい合うようにあります。
初めて利用する路線の場合はあまりキチンと確認しないで乗車してしまうと逆方向のバスに乗車してしまったことがありました。
つまり、目的地へ向かうバスではなく、目的地から遠ざかっていくバスに乗ってしまうということ。
その場合でも、台中の場合は悠遊カードで無料で利用できますので、気が付いたらバスを降りて、逆斜線のバス停から再度乗りなおせばOKです。
失敗③‐ 乗車中に悠遊カードをなくす
悠遊カードでバスに乗車する場合は、常に同じポケットに悠遊カードを入れておかないと降車時に慌てふためくことになります。
一度、バスを降りる時に悠遊カードがないことに気が付き、現金で20元をしはらったことがありました。
その後、ポケットではなく、バッグの中から悠遊カードが発見されました。
この場合は、次回、バスに乗車時にペナルティとして20元ほど多く課されます。
失敗④‐ 運賃現金払いの時に小銭がない
バスの運賃を現金で支払う時に小銭がないと、100元紙幣で支払うことになります。
もちろんその時には、おつりは戻ってきません。
実は、この失敗は私の失敗ではなく、たまたま乗車した客にそのような人がいたので、かわいそうでしたので、替わりに運賃を払ってあげました。
たった15元や20元のバスの運賃なのに、100元を払わなくてはいけなくなるのは不本意ですので、バス乗車時には小銭か悠遊カードを用意しましょう。
失敗⑤‐ 乗車中に居眠りで終点到着
乗車中にバスの揺れが心地よくて眠ってしまうことがありました。
目が覚めて気が付いた時には、バスの運転手から終点ですとの目覚しコールを受けました。
バスの乗車に慣れてきて、疲れている時は寝てしまうこともあるかもしれません。
終点から再び、目的地のバスに乗り換えることになりました。
台湾でバスを利用する場合は、上記のような失敗をしないように気をつけてください。
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